『地域づくり』特集【生き物対策と地域づくり】「捕獲から製品流通までネットワークを活用(シカを地域資源として持続可能なビジネスを実現)」代表 入舩 郁也 レポート掲載


『地域づくり』(一般財団法人地域活性化センター 2018年6月1日発行)

特集【生き物対策と地域づくり】「捕獲から製品流通までネットワークを活用」(シカを地域資源として持続可能なビジネスを実現)弊社代表 入舩 郁也 レポート掲載

このたび、一般財団法人地域活性化センター発行『地域づくり』(2018年6月1日発行)におきまして、弊社代表兼ひょうごニホンジカ推進ネットワーク会長である、入舩郁也のレポートが掲載されました。

弊社が長年取り組んで参りました、「ニホンジカ1頭まるごと有効活用」「鹿に纏わる衣食業態PROJECT」「文鹿祭Bunkasai」はじめ、捕獲者(川上)~解体処理・タンナー/革製作者(川中)~製品やサービス・流通/提供者(川下)の連携等について、まとめております。

掲載にあたり、多方面の関係者の皆様に改めて感謝申し上げます。

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[一般財団法人地域活性化センター]

活力あふれ個性豊かな地域社会を実現するため、ひとづくり、まちづくり等地域社会の活性化のための諸活動を支援し、地域振興の推進に寄与することを目的として、昭和60年10月に、全国の地方公共団体と多くの民間企業が会員となって設立され、平成25年4月に一般財団法人へ移行いたしました。

https://www.jcrd.jp/

『地域づくり』地域づくりに関する具体的な事例やセンターの情報などを紹介する情報誌を毎月発行。

https://www.jcrd.jp/publications/chiikizukuri/2018/jun/

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以下、『地域づくり』一般財団法人地域活性化センター 2018年6月1日発行より引用。

特集「生き物対策と地域づくり」

「捕獲から製品流通までネットワークを活用」

(シカを地域資源として持続可能なビジネスを実現)

ひょうごニホンジカ推進ネットワーク会長

入舩 郁也

ネットワーク発足から 現在に至るまでの歩み

 近年農作物や森林を荒らす野生鳥獣の農林業被害が新聞紙面を賑わせている。その種類も様々でシカにイノシシ、アライグマやサル、ツキノワグマによる人身事故の可能性など、現状被害と不安材料を挙げると非常に深刻な状況となっている。 しかし、都会で生活していると、その可愛い風貌と仕草で自然の中を駆け回っている姿はなんとも微笑ましく、大半の方が耳にするのは「なんだか大変らしいよ」 という「なんだか」であり、そのことが直接家計や様々な事柄へ影響を及ぼすところまでの実感はない。ここ数年来の「農作物を食い荒す獣害」の特集や報道も丁寧に消費者に説明するところまでフォローすることでようやく誤解の解消に至る。

 「ひょうごニホンジカ推進ネットワーク」はシカによる被害軽減を図るとともに、人とシカが共存できる生態系の創出、そして地域資源として新たな活用による地域創生に寄与することを目的としている。

 このようなアプローチは、川上(捕獲者)、川中(解体処理・タンナー/革製作者)、川下(製品やサーピス・流通/提供者)に携わる当ネットワークの会員が担う。例えば、有識者の説明を民間事業主がより身近な感覚として補足し噛み砕いて店頭で消費者に伝える。また、研修やセミナー を開催することで処理施設や猟師の生々しいやり取りを技術として分かりやすく画像や写真、映像で提供し、同業者・卸・小売(飲食店・レストラン関連)を啓蒙していく。SNSだけでなく、口コミや手渡しパンフレットなど地道な活動が少しずつ実を結び、ようやく「ジビエ」というフレー ズと共に認知・理解されてきた。

県内各地域と連携

 シカを地域資源として活用するには、兵庫県全体で捕獲されたシカを県内各地域と連携することで利活用に繋げることが必要だ。ただ、それにはそれぞれの地域の進め方や今までの個人の経験、 培ったノウハウ、手法を当ネットワーク全体で共有し、会員の企業や個人が金も時間も懸けて培ったノウハウやレシビを惜しみなく提供しなければならない。民間企業が手放しで協力するということは、自身も身を切る覚悟で普及に貢献するという強い思いによるのである。

 この事業は、害獣としてやむを得ず捕獲しなければならない野生鳥獣の命(肉・革・角)を無駄なく活用することでより良い地域社会や暮らしを形成し、川上から川下までの人と人を繋ぎ、持結可能(サスティナビリティ)なビジネスとして実現させ、未来へ繋げていくことである。

 兵庫県下で捕獲、それぞれの地域で解体処理、 そして都心部へ流通させる。この時どのようなコンディション(肉の状態)が、さらにどのような調理方法が現在のマーケットに受け入れられるのだろうか。それに伴う価格はいったいいくらが摘正で、業販・卸・小売の各事業として成り立つのであろうか。皮も同様で製品にするまでにどのようなコンディションの物を揃えれば、海外から輪入される鹿革と差別化できるのであろうか。様々な問題提起とモラル・ルール作りから、提供方法を検討した。

 そして、ネットワーク発足以前から自身が経営している神戸市中心部の実店舗(鹿肉専門レストラン) で、これまでのフレンチやイタリアンではなく、馴染みのあるオリエンタルフード、和食ベースに落とし込み、より食べやすく、徹底的に下処理したものを低価格で提供した。そして、その近隣にある、 鹿革のプロダクト・製品を販売するアンテナショップと連動させることで、消費を促した。さらには、 ニーズと価格を調査し会員に情報を提供した。

ニホンジカ利活用普及イベント

シカに特化したお祭り「文鹿祭Bunkasai」も現在に至るまで4回開催し、今年は神戸

三宮「生田神社」 にてフード・プロダクトを提供するマルシェを企画開催した。多くの来場者に鹿肉の良さや、鹿革の風合い、農林業被害の現状を伝えることで、「シカがかわいそう」と言われることも少なくなり、理解も深まりつつある。

 このように「文鹿祭」を開催することで、兵庫県で年間捕獲数実績・活用頭数は、平成25年度約 3万9千頭・活用頭数約800頭、平成26年度約 1万5千頭・活用頭数約2300頭、平成27年度約4万6千頭・活用頭数約3400頭、平成28年度約4万4千頭‘活用頭数約3900頭(兵庫県行政機関が把握している処理施設における頭数〕 と年々活用される頭数も拡大してきた。

 鹿肉の成分は高タンパク低カロリー、鉄分も豊富で、美容と健康に最適な食材だ。人の食材として適さない物は、ペット(犬や猫)フードへと活用されている.

 「ひょうごニホンジカ推進ネットワーク」は様々な団体・企業・個人商店に至るまで、業種役割も多岐にわたる会員で構成されている。安心安全な鹿肉を安定供給する方向でカッティングセミナーも開催し、兵庫県内であればどこでも共通の形で消費者に提供出来るなど、会員それぞれが各地域で力を発揮し協力することで一歩一歩前進している。野生の鹿肉を気軽に家庭の食卓で召し上がって頂ける日も近い。

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このたびの掲載にあたり、関係者の皆様に改めて感謝申し上げます。

また、これまで弊社の取り組みにご理解・ご協力・ご支援等いただきました皆様にも、感謝申し上げます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。

株式会社メリケンヘッドクォーターズ 代表

ひょうごニホンジカ推進ネットワーク 会長

入舩郁也

https://www.merican-hq.com/

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